春に池で海水浴
瀬戸内の直島に移住して1ヶ月がすぎた。
コロナウィルスの影響で、タイミングが数週間ズレてたら移住できなかったかもしれない。
島内では観光客は日増し少なくなり、美術館などが全て閉まってからは、ほぼいなくなった。
美術館は人気だし、世界中から観光客がやってくる。ある意味それは小さな京都みたい。常に様々な場所に観光客がいる島は、もう20年くらいこういう風景が当たり前だったようだ。
静まり返った風景を「アート以前の島に戻ったみたいだなぁ」と島民は言う。
もちろん、生活を観光に依存していた人々はとても苦しい時期だ。散歩をしたり釣りをしたり浜辺で子供と遊んだり、そう言う光景が増えた。島では夕方のスーパー以外3密にはなかなかならない。
時たま、関西や関東ナンバーの車とかの見知らぬ人や外国人が島をうろうろしていたりする。明らかにこういう観光客は「車で田舎まで行けば問題ないだろう」と思っているのだけど、”田舎”にも人は住んでいるし、小さな島の住民にして見れば、高齢者も多いし「都市部から人が来なければ、こんな自体には、、、」という悪い想像をしてナンバーを見ては身構える。できれば、車で海とか山だけ行くのなら良いけど、スーパーとか生活圏には来ないで欲しい。
「この島へ移住」って、前向きな挑戦も色々考えたからこそ決断したのだけど、そんな中で”諦めたこと”だってある。その一番は「サーフィン」かな。これは遊びだけど、1-2週間に1回の大切な心と体のリフレッシュだった。「ギャンブルよりはましかぁ」と家族も理解してくれて、細々と続けてきた。笑。
瀬戸内の島に波は立たない。家から海が見えるのに。。。
もし行きたくなったら、フィリーと高速道路を使って高知か徳島。片道3-4時間はかかる。絶望的だ。だけど引っ越しの時、こっそりサーフボードは持ってきた。。。台風とか?_もしかしたら? と淡い期待を持って。
最近、都心部では、コロナの状況で、仕事がなく自由な時間が増えたのか人々が、人の少ない”だろう”場所や自然を求めて、周辺の地域へ押しかけ逆に混雑を招くことが問題になっている。別荘地もそうだし、ビーチやサーフィンもそう。湘南に人が押し寄せて、さらにメディアも煽り、サーフィン協会から自粛のアナウンスが出て、様々な人気のビーチや駐車場が閉鎖される始末。日本中のローカルも(やっているだろうど)自粛ムード。
でも、海の中って、基本的には”都市近く”の”相当有名なビーチ”で”休みの日”とかで”混雑”しないと『3密』にはならないし。今の時期、「人々の移動」は絶対に自粛!!!しつつ、も、それぞれの地元で散歩したり、体力づくりしたり、釣りしたり、様々な楽しいアクティビティとかは各自が気をつけたら良い地域とかもいっぱいあると思う。
全国一律にする必要がどこまであるのか?グラデーションがあっても良いのでは?
サーフィンもパチンコもそうだけど、この時期、叩ける奴らはネットで袋叩きにあうのとかも見てて疲れた。
「こんな時期に娯楽?娯楽は敵だ!」って言うのは、戦時中みたいで正直怖い。
で、島の話。
瀬戸内海の島では、絶対に波が立たないし、今は夏じゃないし、誰もビーチにはいないし、絶対に海には入らない。観光客もいないのでなおさら。 島にサーファーはいない。(ウィンドサーフィンは一度流行ったらしいが。)
春日和で浜辺に人が増えても、海の上は絶対にゼロ。つまり、『3密』の逆。絶対に誰とも接触をしない場所。さらに、僕のこの行為をみて、わざわざやってくるサーファーもいないし、サーフィンを始める島民もいない。と言うことだ。
昨日の夕方、こっそり、サーフボードとウェットスーツを車に積んで五分。浜辺へ行ってみた。
誰もいない海。少しだけ暖かい水に滑り出し、パドリングしたり、穏やかな水面にぷかぷか浮いてみたり。
時間も忘れて。時間や会話や人工的な物から切り離される。思った以上に素敵な時間。
朝とか夕方にちょくちょく通おう。波はなくても、体力づくりやパドリングやドルフィンスルーの練習にもなるし。ただ、波がないと30分くらいで飽きる。でもまぁ、それもちょうど良い。(良い波を自粛していないサーファー、ではなく、春に近所の池で海水浴しているバカと思ってください。)
こういう機会だからこそ、ベストじゃなくてもやってみる事、そこから発見できる事もあるだろうし。
(ただ、外に干したウェットスーツを早朝取り込むも、近所の人に、「干していたのは何?ウエットスーツ?何んで?」と。。。島の噂は早いのだ。)