前回の島民の質問ではなく、別の質問の話。
作品を作って発表すると、よく質問されるのが。
「●●の●●って作品を知ってますか?」
というコメントだろうか。
自分もそういう質問をやってしまうことがあるかもしれないけど、結構気をつけている。
ある作品を見て、深い思考もなく、違いを提示した上で会話をするのでもなく、ただただ似ている作品が思い浮かんで、ただただそれを作者に投げつけるというのは、クリエイティブではないと思うので。
もし、●●が本当に誰も知らない古い作品だったり、
全く別のジャンルの別の存在であったりすると、もしかすると、作者のためになるかもしれないし、面白い会話の往復も始まる気がする。
実際には、●●はテーマや手法が似ている作家や作品が挙げられることが多く、少し前に発表された自分と似ている作品であることが多い。そんな作品は作家はもちろん知った上で作っていることが多いだろうし。
そういう質問者は良かれと思って言っているのかもしれないが、
「●●の●●って作品を知ってますか?」=「●●の●●と似ていますね?」
という意味にしか聞こえない。質問ではなく、ただの指摘のように聞こえる。
さらにいうと、作者はその質問者以外にも同じ質問を多数されていることが多い。そういう質問者が多いということだ。
作品を見た感想/質問として、製作者に対して、
「●●の●●って作品を知ってますか?」
には、
「私、あなたの作品で●●を思い出しましたよ。」
という意味なのだと思うので、
はっきりいうと、よく考えいてセンスの良い●●を入れた方が良いのではないか。
ただただ似ている●●を質問で出してくる質問者を相手はどう思うかを想像してみて、緊張感を持って発言した方がより創造的なコミュニケーションを楽しむことができるのではないか。
(もし、その作者を●●のパクリだと指摘して追求したいのでなければ、堂々と喧嘩を売れば良いが。)
もしくは、「●●の●●って作品を知ってますか?」の後に、「でも、●●と違ってどうしてこのように作ったのですか?」という風にさらに深く質問をしていくとか?
と、
これを読んで「あぁ、シタミチさん、最近、誰かと比較されて嫌だったんだ。。」と思うかもしれないが、実はその逆で、僕の作品と比較されている場面に遭遇したので書いているのだ。
もちろん、僕もこういう経験はずーっとしてきているが。こういう●●のような存在があるからこそ、新しい面白い作品は生まれてくるし、作品が鋭くなっていくのだと思うんだけど。こういう質問してくる人がいなくても、すでに自問自答が終わった上で作品は発表してることが多い。
(さらにいうと、このような●●どうしの「似たような作品を集めたグループ展」というのは、参加するのは辛いだろうなぁ。お互い得しないなぁ。と今想像してしまった。。。)
まぁ、質問というのは、
会話を引き出すきっかけを作る重要な要素だなぁと、ラジオをしていてもつくづく思う。
質問はただの指摘にしかならない場合もあるし、逆に会話を膨らまし、アイデアの種になることもある。